ハイスタ難波さんとCROSS!
2014.08.06
WEEKに掲載された難波さんとの対談です!
自分の音楽を新潟から発信していることに
誇りを持っています(難波)
新潟の人たちが楽しんで、
もっと元気になってほしい(古俣)
1990年代のロック界を席巻した伝説のバンドHi-STANDARD。2000年に活動を休止して以来11年ぶりに再始動し、昨年秋に行った復活ライブでは会場の横浜スタジアムに集まった3万人の観客を熱狂させた。そのメンバーの1人、難波章浩は現在、ソロ活動の拠点を高校卒業まで過ごした新潟市に置いている。彼と中古車販売店「SONIC The ELEMENTZ」代表の古俣勇一は、同じ高校の卒業生。難波が1年先輩だ。
「難波さんは高校の頃、既にみんなの憧れの存在だったから、僕なんかが簡単に近づける感じじゃありませんでした(笑)」(古俣)。
「直接話したことはなかったね。ただ古俣君は、僕の妹と学年が同じだったから、1年下にいることを知ってはいたんだ」(難波)。
「卒業後、難波さんがHi-STANDARDの活動を始めてからも、妹さんからいろいろ聞いていたんですよ。『今度アメリカでライブをやることになったよ』とか…。直接話せるようになったのは、ごく最近のことですね」(古俣)。
「僕が新潟に拠点を戻そうとしていた頃、古俣君が主催するイベントにDJとして出演してほしいと誘ってくれたんだよね。でも、その時は残念ながら予定が合わなかった。2010年11月からFMNIIGATAで僕が始めた『難波章浩の今夜もCLOSE TO ME』という番組で、ソニックがスポンサーになってくれて、初めて話したんだよね」(難波)。
2人は単なる高校の先輩後輩というだけでなく、共に新潟で自分が信じる道を歩み続けている同士として共感を覚えているようだ。
「古俣君は本当にクルマが好きなんだよね。だからいいクルマを見つけてきてくれる。しかも、そのクルマにお客さんが乗って気持ち良く走ってくれるのが純粋にうれしいんだ。それは僕が音楽をやっているのと、気持ちの上では同じ。僕も僕の音楽を聴いた人が元気になってくれるのが、何よりうれしいですから」(難波)。
「僕が今、こうやってクルマの仕事を続けているのも、高校の頃から身近な存在として難波さんがいてくれたから。難波さんの作る音楽から元気をもらったし、人間としての生き方は僕にとって1つの目標。自分が好きなことをやり続けて、それ1 で周りの人たちを幸せにしているんですから。僕ももっと頑張ろうというエネルギーを、今も与えてもらっています」(古俣)。
尊敬し合う2人の関係は、それぞれの仕事にもいい影響を及ぼしているという。
「古俣君は顔が広いから、ソニックに来るといろいろな人に会えるんですよ。アルビレックス新潟の選手とか、HilcrhymeのTOC君とか。みんなソニックで初めて会いました」(難波)。
「不思議なことに、難波さんがお店にいる時に限って、そういう人たちも来てくれるんですよ。難波さんには人を呼び寄せるパワーがあるんでしょうね。お店に来てくれるいろいろな人たちから僕も知らないことをたくさん教えてもらって、それが仕事に生かされています」(古俣)。
「新潟で頑張っている人、新潟から全国に発信している人、いろいろな分野の人にソニックで出会える。その人たちに触発されて、僕もいい音楽を作ろうという意欲が生まれてきます」(難波)。
お互いの間に生まれるエネルギーを自分の仕事に生かすだけでなく、そのベクトルを「新潟を元気にする」方向へ向けたいと2人は考えている。
「僕がクルマを売るだけじゃなくて、自分でイベントを続けているのも、新潟の人たちに楽しんでもらって元気になってほしいからなんです。僕が本当に好きなミュージシャンの皆さんに出演してもらって、やっぱり僕が好きなアートや空間演出の人たちに会場の雰囲気作りをやってもらっています。そうやってみんなで作り上げる空間でいい時間を過ごしてもらえたら、イベントに来てくれた人たちは、きっと元気になってくれると信じているんです」(古俣)。
「そこは自分を信じ続けることだね。古俣君がイベントを続けているように、僕も自分の音楽を新潟から発信していることに誇りを持っています。新潟に住んで、ここを拠点に活動を続けているから、今の僕が作っている音楽は生まれてくるんですよ。その音楽は、世界に向けて送り出しても恥ずかしくない。むしろ新潟からパワーとエネルギーをもらった音楽で、世界をもっと元気にしたいと思っています。古俣君とも一緒に面白いことをどんどんやっていきますよ(笑)」(難波)。
『WEEK!2012年4月号より』